本日は秋晴れで天気良好。やる気もOK。各々持ち寄った照明など備品も準備万端。
おにぎりを作るのに米が美味しく炊けなければ、まずはお話にならない。
「炊き名人」こと電気釜に振り回された第一回炊き出しの課題を、みんなで意見交換して作り上げた時間割と役割分担表を基に、お米を炊くことにまずは集中。
「炊き名人」の性格を知り、ご機嫌を損ねないよう工夫しながら使ってみる。
でも、実は簡単なことだった。
米と水を正確に量り、炊く時間と蒸らす時間を守ったら前回よりも格段に美味しい米が炊きあがった。
そりゃ、想定外の米と水を入れられて、炊きなさいと指示されても名人も勘弁してくれ!ですね。そう、基本をおろそかにしてはいけませんでした。
そんな、「炊き名人」には少し申し訳ないが、今回何と言っても力を発揮してくれたのが、新登場のガス釜(会所のご住職がご好意で用意してくださいました)。
湯炊きをしたこともあり、3升釜が何と電源を入れて10〜15分で炊き上がる。後は10分蒸らすだけ。
ふたを開けると、お米一粒一粒が、私ってキレイ!と言わんばかりに輝いている。
次回からはガス釜にはフル回転してもらいますが、どうぞ美味しいお米を炊き上げてください。
さて、そんなこんなで何とか3台の釜と仲良くお付き合いした私たちは、順次おにぎり作り。
テーマは“ちょっと美味しいおにぎり作り”。食べ物であるならば美味しいことが基本です!
(前回の反省から)お渡ししたおにぎりを一口食べたら、「おっ なかなかうまい!」と思っていただけるようなおにぎり。
私たちが自信を持って差し上げられるおにぎり。かつおぶしに、ごまに、しらすふりかけ、e.t.c. 味見をしながらおにぎり作成班が作る。
そして、ここで一気に皆の心をつかんだのが、日本発世界の調味料“しょうゆ”。
しょうゆを入れることで、香りも旨みも増して日本の誇るパワーミールが出来上がった。(大きさが不揃いだったので次回は1合カップに合わせて作りましょう)
みんなで楽しくも協力しあったかいあり、ほぼ予定通り19:30に作業は終了。
本堂で法然上人のご法語を拝読し、お十念をお称えしてから、夜回り配食へ心のスイッチを切りかえる。
共同炊事、医療相談会を行っている墨田公園内「つきやま」の場所を確認しつつ浅草駅へ。夜回りから合流するメンバーと共に、二班に分かれて夜回り配食開始。
身なりもしっかりとしている初老のご婦人の路上生活者へお渡しすると
「あなた方はどこの宗派?」
「浄土宗です」
「お坊さんと・・・ あなた達女性の方は?」
「私は僧侶の妻です」
「あら、大黒さんなのね!」と目を細められた。
母が子を応援してくださるようなまなざしで私たちに丁寧なお礼を言われた。このご婦人に対しても、おにぎりと薬をお渡ししただけで、あとは何も出来なかった。
私たちの活動が、すぐに人さまのお役に立てるわけではない。相手を慮りながら、おにぎりをお配りするという基本の積み重ねが今は大切。
夜回りのルート、声のかけ方、接し方、諸々の改善をしながら、これから学ぶべきことが私たちには多くある。
お念仏で始まり、お念仏で終了した第2回目。 今の私たちはひとさじの礎を築き創めたところ。
たったひとさじの助けにもなっていない私たちであることを謙虚に受け止めながら基本を積み重ねることが大切と感じた一日だった。