今年初めてのひとさじの会、そして私にとっても初めてのボランティア活動となりました。
「路上生活者の方々の支援活動」とはどのようなものか…。どんな景色が見えるのか…。
お寺に到着するまでの間、とても張りつめた気持ちでうかがいましたが、メンバーのみなさんの熱意、温かさ、明るさがとても心地よく、初参加とは思えないほど、ちゃっかり馴染ませていただきました。
普段、敷居の高く感じることの多いお寺ですが、お寺を開放し、様々な立場の人がかかわりあえる空間を提供してくれることに感激。
また、おにぎりを「結ぶ」作業中の、何気ない会話が、心まで「結ばれていく」ような気持ちになるのだと実感しました。
「受け入れてくれる」懐の深さ。仏教の教えとつながるところがあるのでしょうか。
ほんのりと温かいおにぎりを持参し、久しぶりに再開されることになった、隅田川沿いのコースを私は歩くことになりました。
星空の輝くきれいな晩でしたが、寒さはことのほか厳しく、ふだん心地よく感じる川風も刺すようにつらいものでした。
「あぁ、今日は寒いね」普段、何気なく使っているこの言葉が、路上生活者の方々にとってどれだけ厳しいものであったか。
多くの方々から「ありがとうね。いただくよ」という言葉を頂戴しました。
しかしながら、私自身は日に何度「ありがとう」という言葉を私の身近な人々に伝えているだろうか。
やってあげたことばかり気になり、してもらったことに気づかない…。そんな日常を送っていることに、ふと気づかされたのでした。
新年初の「おにぎり」ということで、今回初めて試みられた「炊き込みごはん」。
おにぎりのぬくもりと、2年間とぎれることなく続けられたメンバーの方々のハートが、少しでも届くことができたらいいなぁ。と願わずにはいられませんでした。
差し出された手を、私はきっちりにぎり返してあげることができるのか…。その時、ひ弱な自分と対面せざるをえませんでしたが、「このままではいけない。ジッとしてはいけない」と思えてくるのでした。
今日の炊き出しに参加したことにより、知識として「知る」ことと、体験して「知る」ことの違いをまざまざと実感し、「ひとさじの会」にかかわることができて、とても勉強になりました。
是非、多くの方々に参加してもらい、いろいろなことを体験し、感じ取り、そして「知って」いただきたいと思いました。