自分は、このひとさじの会に初めて参加させていただきました。
今までこういった、「手から手へ」といった、奉仕活動を行う機会はあったのですが、なかなかあと一歩が踏み込めませんでした。
この度、この「ひとさじの会」が活動しているというお話を聞き、また友人からの誘いもあり、ぜひ参加させていただこうと思い、このご縁をいただきました。
学校の授業ではよく福祉について、また過去にどのような奉仕活動が行われていたかなどを学ぶことはあったのですが、それを実際に活動として行った場合に、どのようなことが必要とされてくるのか、そこまでのことを体得することができませんでした。
まず始めるにあたって、「ひとさじの会」の方々には、活動を行うに当たっての注意事項や方法を詳しく丁寧に教えていただきました。
今回自分が活動を行った場所は、浅草周辺でありました。
活動の準備をする段階では時間の都合がつかなかったので、今回はおにぎりやカイロ、お茶といったものを配る活動をお手伝いさせていただきました。
特に朝晩はかなり冷え込むので、カイロなどは大変喜ばれました。もう12月で冬の寒さが段々ときびしくなってきたのでありますが、路上生活の方々は寒さをしのんで毎晩過ごしているのであり、それがどれほど過酷な状況であるかということを思い知らされました。
この、浅草・隅田川周辺では、スカイツリーができ、都市化が進んでいることもあり、ホームレス対策がどんどん厳しくなっているという話をあちこちで耳にしました。
実際に、以前よりも人数が減少傾向にあるとも伺いました。商店街の店頭には「夜間占拠禁止」の看板が置かれている場所が多くありました。
寸暇をおしんで休まなければならないという、過酷な状況であることを痛感しました。
実際に活動しているときに、決して上から目線で対応してはならないと教わっておりましたが、その一つの形として、路上生活の方々と同じ目線に立ってお話しする、ということでありました。
奉仕活動を行うまでは、「当たり前のことだ」と、頭の中だけで考えて理解したつもりでいたのですが、実際に活動を行って、その態度が重要であることを体感しました。
始めは、ホームレスの方はなかなか相手にしてくれないのではないか、話しかけても無視されるのではないかといった不安がありましたが、割と親切な方が多く、笑顔で応じていただけました。
それまで自分が知っていたホームレスの印象とは、実際は大きくかけ離れたものでありました。
こういった奉仕活動を行える場を提供してくださっていることを感謝し、今後は路上生活の方々の労苦による重みを少しでも軽くできるよう、慈しみの行いとしてどう行動すればよいのかということを自分自身の課題として臨んでいきたいと感じております。
今後ともよろしくお願いいたします。合掌