◇きっかけから参加まで
以前から炊き出しボランティアなどに関心はあったのですが、なかなか行動に移せないでいたところ、友人がこちらに初めて参加するというので、一緒について行くことにしました。
月曜日の開催なので仕事帰りとなり、おにぎり作成は無理と判っていましたが「途中からでもどうぞ」とのことで、お寺に伺いました。
南千住駅から徒歩で向かいましたが、結構距離があり、道に迷ってしまい、お邪魔した際にはすでにおにぎり作成は完了していました。荷物の最終整理と、出発前の読経から参加しました。
◇お寺を出発
皆さんで読経の後(不謹慎ですが、初めて聴くお経は面白い体験でした)、数班に別れてお配りに出発しました。
ベテランの方々がてきぱき動いて色々教えてくださるので、初回参加の私も迷うことなく、おにぎりなどを持ってついて行けました。
参加した日は、ボランティアが少なめ(10人強?)でこじんまりとした回だとのことでしたが、敷居が低い雰囲気で、いろいろ質問もできて、だれでも参加しやすい感じでした。
◇歩きながら知ったこと
おにぎりやその他、飴などのお配りするものを背負って、さあこれからどんな異次元ワールドに接することやら、と気合いを入れて歩き始めましたが、お訪ねしたホームレスのおじさん、おばさんとの会話は拍子抜けするくらい、普通の、一般的な感じでした。
彼らは彼らなりに身なりを整えて、周りに迷惑をかけないようにこじんまりと生活用品をまとめて生活しており、一見しただけではホームレスと判らない方もいました。
ベテランのボランティアの方とホームレスの方々は少し会話が進むと、体調の不安などの話になり、路上生活の壮絶さを感じさせられました。
ホームレスの方はどうしても他者とのコミュニケーションや社会との繋がりが切れがち(というかほぼ切れている)なので、必要な支援をするためにも一定の繋がりをとり続け、信頼してもらう必要があるのだということが感じとれました。
また途中歩きながらベテランの参加者の方から聞く話にびっくりすることが多くありました。
ホームレスの数少ない持ち物を盗む人がいること、ホームレスを襲撃する学生や、ホームレスを蹴ったりする酔っ払い…など。
◇個人的に感じたこと
以前からビック・イシューなども時々購読しており、さほどはホームレスに偏見は持っていないんじゃないかと自負していました。
しかし、最後に少し余ったおにぎりやチョコレート、お茶をボランティアで分けて持ち帰るということになって差し出されたとき、それは見慣れたチョコレート菓子であったはずなのに、心の中で「うっ」とくるものがあり、自分の中の偏見に気づかされました。
また当日は、深夜に気温が1度になるだろうという、冷込みの強い日でしたがそういう中、家もなく朝を待ち続けるというのがどういうことなのか想像はつかず、その後に自宅に帰って暖房の効いた部屋で暖かい布団で眠る際、これまで考えたことがない違和感を覚えました。
◇最後に
今回の参加で感じたことはまだ自分のなかで整理できていませんが、百聞は一見にしかず、という言葉どおりでまずは参加してよかったと思っています。
気軽に参加できる会でしたので、また機会を見つけて参加させて頂きたいと思います。いろいろ、ありがとうございました。