8月の雨模様の中、ひとさじの会の参加者たちと一緒に上野駅周辺へ行くと、たくさんの路上生活者が道端で私たちを待っていました。
私は、用意したおにぎりや薬を受け取ってもらえるだろうかという気持ち から、声をかけに行くのは不安でした。
友人と一緒におそるおそる声をかけてみました。
「こんばんは、おにぎりいかがですか」「身体の 調子はいかがですか」などと聞くと、必ず「ありがとう」という言葉が返ってきました。
遠くから駆け寄ってくる方もいました。いつもと異なるルートの私たちを見つけて急いで追いかけてきたそうです。
その方は涙ぐみながら「いつも楽しみにしているよ」と言い、「今回も ありがとう」と述べました。
何も心配する必要はありませんでした。ただ、日常的な会話というほんのわずかなやり取りに重要な意味があると思いました。
おにぎりを渡したり、薬を提供したり、さらには次回の炊き出しの日や無料で診療を受けることができる情報を伝えると、誰もがうれしそうに微笑みます。私もその朗らかな顔を見てうれしくなりました。
もし自分が路上生活者だったらということを考えると、このような支援は必要だと思います。
今後も人びとのつながりが増え、同じ人間としてお互いに尊重しながら活動が広がることを願っています。