各支援団体様の取り組みの成果もあり、年々全国的にホームレスは減少傾向にありますが、台東区では依然多くの方が路上で生活をされております。
私自身、台東区で生活をしておりますので、街中でよくホームレスの方をお見掛けしておりました。
「なにか自身にできる事はないか」という思いはありましたが、どのような方々がどのような思いで生活をしているのかわからず、漠然とした隔たりを感じておりました。
今回、「ひとさじの会」を知ったきっかけは友人より貴会の活動をご紹介していただいたことでした。
地域社会への貢献のためにご活躍されている御上人がいらっしゃる事を知り、感銘を覚え、身をもって体験をすべきであると思い、炊き出しの活動に参加いたしました。
活動では参加者で協力して心を込めておにぎりを握り、配布用の備品を準備しました。その後、阿弥陀様にお念仏をおとなえし、各地区を分担して生活困窮者におにぎりをお配りしました。
おにぎりをお配りしていると、お顔を合わせてホームレスの方とお話しをする機会を何度も頂きました。言葉を交わすのは初めての経験でしたが、想像より抵抗なく受け入れてくださいました。
また、自分が握ったおにぎりをお渡しし、感謝の言葉を頂けたことは大変嬉しい思いであり、貴重な経験となりました。
今までホームレスの方にどこか近づき難い感覚がありましたが、活動中「なにかお辛いことはないですか」と、お話しを聞くうちに自然と悩み・苦しみに共感を覚えていました。
今回の活動を通し、ホームレスの方々も根本的な悩みは私たちと同じであると感じました。私たちも孤独に悩みを抱えることに、なによりも不安を覚えます。
ホームレスの方の継続的な生活向上への取り組みは非常に難しい課題です。しかし、心の繋がりを持つことは万人に共通する救いであり、誰しも必要としている支援ではないでしょうか。
また、ホームレスの方々が見ず知らずの私を信頼して快く受け入れて下さったことは、偏に貴会が長年にわたり築いてきた信頼の賜物であると思います。
貴会のご活動が平成30年1月22日をもって200回目を迎えられたとのことです。尊いご活動を継続されてこられたことに心より敬服いたしますとともに、大切な節目にご縁を頂戴でき、参加させて頂けましたことを光栄に存じます。
当活動が今後益々発展継続する事を祈念いたします。合掌
※本日は214回目のひとさじの会の活動でした。